文キャンの記録と記憶残します
早稲田大学戸山キャンパス(通称文キャン)は、1962年に同学理工学部建築学科OBの村野藤吾の設計によって建設され、現在まで使用されてきました。このキャンパスは約半世紀の歴史を持ち、その歴史の中で見送ってきた卒業生は数知れません。
しかし、時代の流れとともに、村野設計の建物は次第に姿を消していきました。昨年再開された33号館建替え工事では、約5年の期間で、33号館高層棟および低層棟を建て替える予定になっています。この工事によって、村野設計の建物は2棟が失われ、ついに1棟を残すのみとなります。
この大きな変化を前に、私たち文キャン生がこのキャンパスで積み重ねてきた、歴史的連続性が失われるおそれが出てきたと言えます。世代を超えて文キャン生を結びつけてきたもの、学部の統合再編を越えてなお私たちと歴代卒業生とを繋ぐものは、「文キャン生」としての生活の記憶、それは他でもない、学び舎の記憶であると考えます。
私たちは、校舎の一部切り出し保存活動とOB・OGインタビュー、文キャンの記録収集、発信を通して、文キャン生が積み重ねてきた歴史を可視化し、次世代の学生たちへ、新たなキャンパスへと継承することを目指します。
団体概要
- 団体名
- 文キャンの記録と記憶を残す会
- メンバー構成
- 早稲田大学文化構想学部7名、創造理工学部1名、文学部2名、東京大学工学部1名
- 活動内容
- 校舎一部切り出し保存、OB・OGインタビューと文キャンの記録を中心としたwebコンテンツ配信(学生の自主的活動で、大学の公認活動ではありません)
- 活動期間
- 2011年4月から33号館低層棟取り壊し工事開始まで(およそ2年)
- 活動資金
- OB・OG・現役学生・教職員・建築愛好家有志による寄付(非営利)
事業概要
一部切り出し保存
2013年春に実施予定の33号館低層棟取り壊しまでに階段の手すりの一部を切り出し、早稲田大学内もしくはその他保存施設での保存を目指します。
手すりを保存対象に選定した理由は、設計者である村野藤吾の作風が現れ、多くの学生が実際に触れてきた部材であることです。
Webアーカイブの作成
文キャンの写真や映像を収集、整理し、Web上で公開することで参照が容易な環境を作ります。OB・OGのインタビューと文キャンの写真や映像を収録したウェブマガジン形式で月一回の更新を行います。2013年3月を目処にアーカイブとしてページを再編し、公開を継続します。
コンタクト
- 連絡先
- 文キャンの記録と記憶を残す会:info※buncam.org(※を@に)
- 代表
- 櫻田俊太郎
(早稲田大学文化構想学部4年)