西川美和インタビュー 後編
良縁以て、花咲かす雑草?
―(iPadの画面を指しつつ)ちなみに、この33号館が完全に無くなってしまう予定でして—
えー!そう!そうですか、寂しいね。
―今キャンパスの中はフェンスだらけで、去年や今年に入学した学生たちは狭いスロープしか見たことがないんです。
そうですか……。どんな校舎になるんでしょうね。
でもなんというかこう、これも殺風景な校舎だったよね。なんでこんな冷たい感じなんだろうっていう。逆に、良い校舎になるといいですね。前を向いていかないと……。
数年前に、一度だけ大学にお邪魔したけれど、ちょっとクリーンすぎるのが気になったかな、キャンパス。立て看とか少ないしさ。もっと雑然としてていいと思いますけどね。
―早稲田生は雑然と—雑多に、雑草のように生きていけばいいのでしょうか?(笑)
うーーーーーん(笑)。勉強もやるけど、勉強もできるけど、ほかのいろんなことも知ってるし、なんでも好き嫌い言わずに清濁併せ呑む懐があるところが早稲田の人の良いところだと思う。
―最後になります。”やりたいことにつながる縁”(インタビュー前編に掲載)というものは、自分で掴みにいくものですか?それとも自然と降って来るものでしょうか?
「いただいた縁を大事にする」っていうことはやらなきゃいけないことじゃないかな。もらった縁を大事にしていればまた良い縁も生まれますし。あまりこう……前のめりになるばかりがいいことじゃないとは思うけど、私の周りの人を見ていると「良縁は大事に育むべし」なんだと感じます。私なんかも薄情で、几帳面な方じゃないんだけれどね、とにかく周りのそういう縁を大事にしてる人は、本当にうまいこと行ってるから。人生が。そういうのを見ていると、それは間違いないんじゃないかと思います。
プロフィール
西川 美和 (にしかわ みわ)
1974年広島県生まれ。早稲田大学在学中から、是枝裕和監督作品『ワンダフルライフ』(1999年)にスタッフとして参加する。その後『蛇イチゴ』でオリジナル脚本・監督に初挑戦。毎日映画コンクール脚本賞等、国内映画賞の新人賞を獲得し、その後は『ゆれる』『ディア・ドクター』を発表。映画監督としての仕事に加えて、TV向けドキュメンタリー作品の撮影や小説、エッセイの執筆等、幅広い活動に対する評価も高い。最新作の「夢売るふたり」が2012年12月現在、全国映画館にて公開中。
(担当:樫村・石川・中川)